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 ご褒美をあげる。

sunchildさま より、頂きました!

 

 

 

Sunchildさまより、試験合格のお祝いを頂きました!

試験に苦悩するザックスと、(ある意味)体を張って応援するクラウドですw

 

 

 

「クラウド、オレはもうだめだ…」

「何言ってるんだよ、ザックス!ここまで頑張ってきたんだから、諦めないでよ!」

机に向かい力なく肩を落としたザックスに、クラウドは傍で両拳をグッと握り締め、叫んだ。

二人の額には鉢巻。「必勝!合格!」の字はクラウド自ら書いたものだ。

「ほら、あと一週間まだ時間はあるから、ね?俺は何もしてやれないけど、ザックスに諦めてほしくない。

…俺、ザックスとずっと一緒にいたいんだ。」

しおしおと八の字に垂れ下がったザックスの眉がシャキーンと45度跳ね上がった。

ぺったりと寝ていた後ろ髪も、ざわざわと立ち上がりだし―――

「うおおおおおおおっっっっっっし!!オレ、頑張る!そうだよな、ここで諦めたら試合終了、だもんな!

クラとのバラ色生活の為だ、ぜってぇ負けねぇ!!

「う、うん!その調子、大丈夫、ザックスならきっと合格できるよ!」

えいえいおー、と二人で拳を振り上げた。試験まで、あと七日。

ザックスはまさに崖っぷちに立たされていた。

 

 

 

 

 

 

その日もいつものように噴水前でザックスと待ち合わせしていたクラウドは、

いつものように繰り出されるナンパをかわしつつ撃沈させつつ時計をチラチラと伺っていた。

「どうしたんだろ…。セフィロスさんに捕まっちゃったのかな」

約束の時間はとうに過ぎている。

急なミッションでも入ったのかと携帯を開きながら、本社ビルのある方向に振り向いた。

「うわ!…ざ、ザッ、クス…?」

いつからそこにいたのか。生気をなくし、肩を落としたザックスがクラウドの後ろに佇んでいた。

いつもはうざいくらいにオーバーリアクションでもってクラウドに抱きついてくるのに、

今日に限ってそれもなく。

ザックスはその場にヘナヘナとへたり込んで、涙目でクラウドを見上げた。

「クラウド…オレ、ソルジャークビになるかもしんない」

「………は?」

 

 

ソルジャーになったからといって、ただ剣を振るってればいいというものでもないらしい。

ndや1stになるためにはミッションでの実績だけでなく、求められる資格というのがあった。

ザックスが今度受ける試験、それに不合格だった場合はランクの降格も有り得ると。

「だって、ザックスは今セカンドだから降格なってもサード止まりじゃないのか」

クビ、はないだろう。仮にも神羅の生体兵器だ。

しかしザックスは弱々しく首を振ると、更に深くうなだれた。

顎と首がくっついて聞き取りにくいザックスの声がもごもごと告げる。

「オレ、これ受けるの六回目で…また落ちたらサード以下に任用替えしてやる、ってセフィロスが」

「ソルジャーにサード以下なんてないじゃん」

「給料は治安維持部隊の初任給、交通費は自腹。有給、ボーナスカット、マテリアは自給自足、

制服は買取制、それから…」

どんなブラック企業だ。

クラウドら一般兵だってそこまでひどくない。…と、思う。

「クビになったほうがなんぼかマシだ」

「それじゃあ頑張ろうよ。いつもザックス、俺に言ってくれてるじゃないか。『夢を諦めるな』って」

「ううううう…。無理」

よほど難しい試験なのだろうか。

あのいつだって無駄にポジティブシンキングなザックスがここまで弱気にさせられるなんて…。

クラウドは一生懸命考えを巡らせて、一つの案にたどり着いた。

本当は本人の為にもこの手は使いたくないんだけど。

 

「…ザックス、」

「……」

見上げてくる潤んだ瞳。

いつもと立場が逆なせいか、変な感じがする。

「あ、あのね、ザックスが頑張れたら…、ご、ご、」

ごくり、と喉が鳴った。

「ご!ご褒美!あげるからっ」

恥ずかしさに顔を真っ赤にしながら叫ぶように言ってから、自分の発言があまりにも突拍子も無く

あまつさえ上から目線な物言いに慌てて手を突き出した。

「いっ今のナシ!ごめん忘れてっ」

けれど、その手をがっしと掴まれ、さっきまで泣きそうな顔をしていたザックスが目を爛々と輝かせ

やる気に(むしろヤル気に)満ち満ちたオーラを放ちながら、笑顔でクラウドににじり寄ってこう言った。

 

「クラウド…!オレ、頑張れる!!クラウドとのラブラブランデブーなミッドナイトメイクラブの為なら、

超がんばる!」

 

え、ああ、そう、そうだね、がんばって。

引きつった笑顔でクラウドは励ますしかなかった。

なにはともあれ、己を犠牲にしてでもザックスには受かってもらわないと。

 

 

 

 

 

それからクラウドは、ザックスの元に勤務明け赴いては試験勉強のフォローをする毎日を送った。

ノートを開いて三秒で瞼を閉じるザックスに「あんたはの◯太かっ!」とハリセンではたき、

トイレや玄関の扉から冷蔵庫の扉まで果ては窓という窓にも試験問題を貼りつけて。

それでも不安だったから、シーツにも書いたらその日の夜ザックスは悪夢にうなされたらしい。

 

 

 

 

 

馬の面前に人参をぶら下げる作戦が功を奏したのか、はたまたスパルタが効いたのか。

ザックスは無事、合格した。

点数こそ合格ラインギリギリだったものの、合格は合格だ。

「クラウドーーーーーっ!」

「おめでとう、ザックス!」

二人ひっしと抱き合って、喜びを分かち合った。

「クラウドのおかげだ、ありがとな!」

「ううん、俺なんかでもザックスの役に立てたのなら、それだけで嬉しい」

なんか、って言うなよ〜!と笑いながらザックスはチョコボのような頭をかいぐり回した。

 

でも本当に嬉しかった。

ザックスの夢の実現に、ほんのちょっとでも自分が役に立てたという事実が、クラウドに自信を与えた。

「これでザックスもファーストに上がれるね!」

 

ぴた、と頭を撫で回す手が止まった。

 

「……ザックス?」

見上げればうろうろとさまよう瞳。

なに?と首を傾げて問えば、ザックスは実に言いにくそうに手で口元を抑えながら、こう言った。

「今回のは三級で、さ。ファーストになるためには…その、一級まで、受からないと…

その、いけないんだな〜。…なんて」

もじもじと人差し指を付きあわせ、デカい図体を縮こまらせて上目遣いで。

アヒル口で「えへ」って笑ったって、キモいだけでしかない。

クラっと目の前の景色が遠のいて、よろめいた。

 

…どうりで。

ザックスには悪いが、ファーストになるための必須試験にしてはクラウドにも解けそうな問題が多いなと

首をひねっていたのだ。

「ザックス、これはもしかしなくてもサードになるための必須試験だった?」

「うん?」

白々しい笑みがクラウドの疑問にYESと答えていた。

「それでよくセカンドになれたね…」

「他の成績も実績もいいのにこれだけが駄目でさ〜、五回目に落ちたときアンジールのとりなしで

なんとかしてもらった!」

ウインクしながらグッ!とサムズアップされても…。

はぁ、とため息をついたクラウド。ザックスはのんきに「今度クラウドも受けてみろよ。昇格に有利だぜ?」と

笑いながらクラウドの手を引いて歩き出した。

「ザックス、どこ行くんだよ。俺、これから仕事…」

「うん、休みにしたから大丈夫!」

「はっ!?

「今日から三日間。オレとお前のラブラブランデブーオールナイトオールデイズメイクラブv」

「えっ、…えっ?ま、待って」

「まっちませぇ〜ん」

「やだやだ、ちょっと待ってよ三日間なんて言ってない!」

「ラブラブランデブ〜オ〜ルナイトオ〜ルデイズメイクラブ〜」

その変な歌やめろよ!ていうか離せ!三日とかあんた俺をヤリ殺す気か!?ザックスッ!

そのまえに三級受かったくらいで喜ぶなばかざっくす!はーなーせー!!

……っ!………っっ!!

 

 

 

ソルジャーたちが見守る中、(合格発表はブリーフィングルーム前に貼り出されていたので、

怖くて合否を一人で見れないザックスにクラウドは連れてこられていた)

ずるずると引きずられていく仔ヤギもとい子チョコボを、誰もが哀れみの目で見送った。

 

 

 

それから三日間、二人の姿を見たものは誰もいない。

 

 

2010.09.07

 

 


 

MOCOCOより感謝の雄叫び♥

ぬおおおおおおおお なんだこのバカップル!万歳!

目の前に人参 クラウドがぶらさがっていたら、100万馬力ですねw

しょげてみせたり、浮かれちゃったり。大忙がしなザックスが、愛しくてしょーがないですッ><

 

実はこの試験、漢検3だとかw(爆笑)

ウータイの暗号解読のための、スキル習得ww

先は長いぞ、がんばれザックス!ある意味、がんばれクラウド!

 

Sunchildさま、可愛い可愛いザックラをありがとうございました!(〃艸〃)

 

 

 

 

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sunchildさまより頂戴!(20101127

 

 

 

 


 

 

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