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【あとがき】

 

『光と影』いかがだったでしょうか。

大変な長編になってしまったにも関わらず、ここまでお付き合いいただき、本当に有難うございました!

私にとって初めての小説で、駄文もお恥ずかしい限りです。

キャラが勝手に一人歩きし、気付いたらとんでもないことに。

私にとっては、まさに二人はこの中で生きており、驚くほど勝手に物語が進んでしまいました。

ときには有休使ったほど(笑)とり憑かれたように書き続け、あっという間にすごいボリュームになり…

結局30話という長丁場に。

その分、矛盾点や表現不足も多く目立ちますが、大きな心で許していただけたら幸いです。

 

『かっこ良くてかっこ悪いザックス』と、『綺麗で汚れているクラウド』。――人の持つ光と影

前半でクラウドは綺麗なだけの人間などいるわけがない

ザックスは人を想う気持ちがキレイなだけのものなら良かった

と言っていますが…それは私の人生観でもあります。

おそらく愛情は綺麗なだけのものではなく、そこに欲や嫉妬、打算や秘密と言った美しくない感情もあるはず。

でも相手の醜さも含めて受け入れる、むしろその弱さを貴いと思えること、それが今作のテーマでした。

 

作中でザックスはクラウドを無理やり捻じ伏せてしまいましたが、最初はその予定はなく、

ただ無知なだけのスーパーヒーローにする予定でした。

でも気付けば、相手に執着し、嫉妬し、憎み、何度も何度も泣いて苦しみ。

ある意味でクラウド以上に「闇」を持つことになりました。

狂気的なほど相手を求めたザックスが、クラウドの痛みを知って初めて「与えてあげたい」という想いに

目覚める。『恋は求めるもの、愛は与えるもの』という私の勝手な恋愛観によれば、ザックスはそのとき初めて、

本当の意味で愛を知ったのだと思います。

 

一方クラウドは、どこにいっても性の対象にされていますが、それほどまでに魅力的な人間であるという設定で

書かせていただきました。全ての者が彼を中心に集まり、夢中になってしまうほどの、魅力。

残念ながら私には、その彼の魅力を十分に表現できませんでしたが、ゲーム本編でもACでも、

彼が「世界の中心」であることはいわずもがなですね。

ずるずるずるずると罪の意識や孤独を引きずるクラウドが、ずっと欲しかったもの。

それはAC 本編でも語られていますが『独りじゃない』という居場所

だからこそ、ザックスに「誰もがオマエを愛している」と言わせ、

その事実こそがクラウドの救済という形にさせていただきました。

 

ザックラにはまって間もない管理人ですが、今回の話は私にとっての二人の理想を書いたところがあります。

相手のためにどこまでも情けなくなれる(もとい優しくなれる)ザックス

そして相手のためにどこまでも自分を犠牲にできるクラウド

この二人は友情と恋愛感情の線引きはほとんどできておらず、おそらく最後までその線引きはなかった、

と思っています。だからどこから恋が始まったかは、わかりません。ただ相手がひたすら愛しいというキモチ

その関係は親友であり、最愛の恋人であり。憧憬の対象であり、護るべき対象であり。

そしてすがるべき光。…そこに明確な名前など必要ない、ということですね。

 

最終話について。指輪に彫られた文字「全部キミにあげる」。それはザックスの愛のカタチだと思っています。

CCの最後で『俺の誇りや夢、全部やる』といって全てを与えるザックス。

これほどまでの愛があるだろうかと、私にとってあまりに衝撃的でした。

そして『オマエが生きる』というザックスの言葉どおり、彼を全部自分のものにして生きていくクラウド。

究極的な愛のカタチだと思います。そしてあまりに切ないですね。

(腐的な視線を解除できず、ごめんなさい!)

  

最後に蛇足として。ひとつのお話ごとの結びに、お互いに語りかけるものがありますが、

これはいつかの二人の回想になります。おそらくニブル事件後のビーカー内やニブル逃亡中に

愛しい日々を思い出し、混濁した意識の中で相手の心に語りかけている、という裏設定でした。

そう考えるととても切なくなってしましますので、この二人は死ぬほど幸せであった、というところで

切っていただけたらと思います。

ザックラファンとして、やはりいつか、逃亡中やAC後の話も書きたいと思っています。でもそのときはやはり、

ザックス生存というオチを選んでしまう気が。二人には絶対に避けられない別離があって、

それを知っているからこそのザックラの魅力なのかもしれませんが…。

ザックスがいなければクラウドが可哀想すぎますよね。

暗闇の中でやっと見つけた『人生の光』

この幸せを、二人いつまでも。そう願ってやみません!

 

今後「光と影」とは異なる設定、ストーリーのザックラを書くとしても、私にとってこの長編のお話は

特別な意味を持つと確信できるほど、大切な経験になりました。

たくさんの方に応援していただいたこと共感いただいたこと素敵なご感想をいただけたこと

心から感謝いたします。番外編として、もう少し続きのお話も書き綴って参りたいと思いますので、

その後の展開にも目を通していただけたら嬉いです!

 

またご意見・ご感想等、今後の参考にぜひ、お気軽にお申しつけくださいませ。

まだまだ未熟なザックラーでございますが、これからもどうぞ宜しくお願い致します!

ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

 

20091月 MOCOCO 

 

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C-brandMOCOCO (2009.1.11)

 

 

 

 


 

 

 

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